
前回の記事では、
「行動を止めてしまう心のブレーキのしくみ」についてお話ししましたが、
今回はそこからもう一歩踏み込んで、
「わかっているのに、なぜ行動が続かないのか?」
という現実に向き合ってみたいと思います。
なぜ行動は続かないのか?
行動が続かない理由は、意志や気合いが足りないせいではありません。
多くの場合、“続けられる形”が整っていないことが、最大の原因なんです。
たとえば、こんな経験はないでしょうか?
・「やったほうがいい」と思っているのに、気づけば後回しにしている
・今日から習慣にしようと決めたのに、続かなかった
・一度始めたけれど、気がついたらやめていた
多くの人は、こうした自分を見て、
「やる気が足りないんだ」「自分は継続が苦手なんだ」と思い込み、
自信をなくしたり、自分を責めたりしてしまいます。
でも本当は、
続かないことに、あなたの意志の弱さは関係ないんです。
人は気合いや根性だけで動き続けることはできません。
日々の忙しさ、疲れ、不安、気分の浮き沈み…。
そんな「日常のノイズ」の中では、どれだけ意志が強くても、行動は簡単に止まってしまいます。
つまり、意志の問題ではなく「しくみ」の問題。
続けられる行動には、ちゃんと「続くための設計」が必要です。
それが整っていないまま動き出しても、長くは続かない。
むしろ、最初のやる気を消耗させてしまうだけなんです。
だからこそ、行動が続かないと感じたときに見直すべきなのは、
「やる気」ではなく、“形”や“工夫”のほうなんです。
行動を止めていたのは“続く工夫”がなかったから
行動が続かないとき、私たちは「やる気が続かない」と思いがちです。
でも実際には、「行動を続ける準備が整っていなかった」だけかもしれません。
多くの人は、続けることに対して“気合い”でなんとかしようとします。
けれど、それだけで乗り切れるのは、ほんの数日だけ。
忙しい日や、疲れている日、不安がある日など、
日常のちょっとした揺れがあるだけで、すぐに止まってしまうものです。
それもそのはず。
私たちの行動をコントロールしているのは、頭で考える「意志の力」だけではないからです。
前回もお話ししたように、行動を止める力として働いているのは、心の奥にある“反応”=潜在意識の力。
つまり、「がんばるか、やめるか」という選択以前に、
無意識のうちに「やらないほうがいい」というブレーキが働いているんです。
そんなとき、意志の力で無理に押し通そうとしても、うまくいきません。
必要なのは、「そのブレーキを感じても大丈夫」と思えるような“安心できる形”でスタートを切ること。
それが、「続けられる工夫をする」という考え方です。
行動を続けやすくする工夫が理想の未来への近道
多くの人が、「行動を続けること=がんばり続けること」だと思いがちです。
でも本当は、「がんばらなくても自然に続けられる形を整えておくこと」のほうがずっと大事なんです。
行動は、スタート時点の“ハードルの低さ”で決まる。
「やるぞ!」と気合いを入れなくても、
「今すぐちょっとだけならできそう」と思えるような形になっていれば、
どんなに疲れていても、どんなに気分が乗らなくても、続けやすくなるんです。
たとえば、
・本を1ページだけ読んでみる
・「あとで」じゃなく「今すぐ1分だけ」取りかかってみる
このくらいの軽さで始められる工夫があれば、気持ちに余裕がない日でも、時間が足りない日でも、
「よし、やるか!」と動きやすくなります。
「変わりたい」と願うだけでは、現実は動かない。
「ちゃんとやらなきゃ」と思うほど、苦しくなって続かない。
ですが、“できる形”で一歩ずつ積み重ねていけば、ちゃんと前に進めるんですよ。
あなたの行動を支えるのは、やる気ではなく
「今日もできた!」を積み重ねる継続力。
未来を変えたいと思ったら、
大きく変わろうとするよりも先に、“続けられる工夫”を用意しておくこと。
それが理想の未来に向かうための、一番確かな入り口になります。
今日のあなたの一歩が、叶えたい未来を創るよ!
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